森林資源研究センター
育種技術開発や社有林の有効活用、土壌研究など
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Our Activity
育種技術開発や社有林の有効活用、土壌研究など
森林資源研究センターは、「森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていく」という、王子ホールディングスのパーパス(存在意義) の意味をより深く探求するために、2023年7月に新しく生まれた部署です。王子グループ内外の会社・部署とも連携し、育種技術開発、土壌研究、社有林の有効活用をはじめとする森林資源の可能性を探求します。
全国の社有林をゾーニングし、個性や役割を活かせる山・森づくりを技術的にサポートしています。
集約的な林業の開発、造林の拡大を目指して、植栽木の初期成長促進やエリートツリーの積極的導入、機械化の検討、下層植生制御など、伐採後の地拵え・植栽・下草刈りまでトータル的に見直しを図っています。
その他のテーマとして、以下の検討も実施しています。
・植栽木への鹿等の食害対策。
・グリーンインフラとしての機能も視野に、新たな路網整備の確立。
・木材の需要変化を見据え、新規樹種の導入(早生樹、広葉樹等)。
小型ヘリやドローン等を用いた航空測定技術を活用し、省力、かつ精度の高い植林木の蓄積量把握、自然林の資源量把握を行う手法を検討しています。近年、注目が集まっている、生物多様性の評価に対しても、同技術の応用を検討しています。
森林の公益的機能(水源涵養機能や土砂流出防止機能など)や森林のCO2吸収・固定機能、森林土壌、森林微生物など、幅広い視点から、王子グループが国内外に所有する森林の価値の見える化に資する研究テーマを設定し、取り組んで行きます。
木の構成成分であるセルロース・ヘミセルロース・リグニン・抽出成分のうち、王子グループでの活用が進んでいなかった木材の抽出成分について、活用方法を検討しています。
抽出成分は木の香り成分であり、様々な効果・効能があることが知られていますが、十分な活用はされていません。
抽出成分を効率よく木材から取り出す方法や、得られた成分を有効活用する方法を検討しています。
加工処理による木材の高価値化や高度利用を検討しています。
近年、カーボンニュートラルの観点から、高層木造建築といった木材の高度利用が注目を集めています。また、サステナビリティの観点から、チークやマホガニーといった希少な高級木材の代替材が求められています。
国内で多く育てられている一般的な杉等を加工することで、高機能性木材や高級木材代替として、高層建築や水の多い場所といったこれまで木材を使えなかった・国産材が選ばれなかった用途への展開を目指し、研究開発に取り組んでいます。
※写真は社有林からの材を使用している王子HD本館ロビーの様子です。
「未利用資源の活用」をテーマに、王子では未利用である抽出成分の活用や、木材の高付加価値化について3人のチームで担当しています。工場からどのように未利用資源を回収するか再現するために簡易的にモデル実験をしたり、社内外問わず様々な部門・機関と連携して森林活用について調査・検討を進めています。
実験も調査も外部との連携も、どれも自分が中心となって進められるのが森林資源研究センターの特徴です。この週は王子の森活性化推進部(本社)や他社との打合せ、王子グループ社有林への出張があり、打合せ前の情報収集や終了後の議事録作成なども行いました。若手にも多くの機会を頂けるため、多様な情報を把握するのは大変ですが、非常に身になる経験だと感じています。森林の活用については実際に体感したり現場の声を聴くことも重要なので、社有林に行く機会もたびたびあります。
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